エステのシェアサービスで、目元美容の権威を獲得
シェアリングヘルス様が展開する”目元に特化したリラク&エステEYECARE”は元々、個人事業のエステサロンとして運営されておりました。
今では、目元美容といえばEYECAREと言われるほど業界では注目されおり《アイケアリスト》という商標まで獲得するなど、昨今注目を集める目元ケアのパイオニアとして活躍されています。
エステ店舗の限界、売上がスケールできない。
アイケア様が抱えていた課題は業界の課題ともいえる『売上の限界』でした。
売上・利益を増加させる為に、最終目標の設定からビジネスモデルのビルディングまで一から組織体制を作り直すご提案をしました。
この記事では、アイケア様が個人事業から法人化して成功した事例をご紹介します。
利益が上がらず出口戦略の相談
アイケア様からの相談は
『利益が限界なので、事業売却を含めた出口戦略を相談したい』
との内容でした。
この手の内容はよくある相談で、弊社が得意とする領域です。
本来であれば、事業を始める際に出口は意識しておく必要があるのですが、うまくできている事業者は少ないです。
このケースの場合まず考えなくていけないのは、なぜ事業を手放すのか。
アイケア様の手放す理由は、諦め。
エステサロンではよくあるのですが、基本的にサロン運営の経営はハードルが高いです。
経営者=従業員の個人事業のサロンでは個人の財布の問題なので継続運営ができ、大手サロンが運営するエステサロンの場合は本業で利益を出してサロン売上は利益設計に含んでいない場合が多く、この両者の場合は継続的な店舗運営が可能です。
しかしアイケア様の様に、サロン運営を本業としてスタッフを雇って運営する場合、格段にハードルがあがります。
*理由は別の記事で詳しく説明します。
アイケア様もサロン運営に限界を感じて、店舗を手放して新しいビジネスを初めることを願っての相談でした。
客観的な事業評価
その相談を受けて『了解!売却先をご紹介しますね^^』なんて言ったら当社は二流コンサル会社なんでしょうね。
株式会社PELでは、初めにどの様な相談であれ事業を客観的に採点してお客様にレビューします。
ネガティブな相談こそ、事業主様は考えが偏って正しい状況判断ができないものです。
アイケア様の場合、本当に諦めて良いのか。を軸足に再評価しました。
そして私たちは客観的な評価をレビューして、この様な提案をしました。
『アイケアをパッケージにして、メーカーとして法人化することを目標にしましょう』
アイケア様は目が点でしたが、私たちはこの様な理由でアイケア様のサービスを非常に高く評価しました。
- そもそも売上の設計が悪くない
- サービスの質が高い
- 独自性が高く、参入障壁が高い
- 主要取引先が強力で各方面のコネクションがある
- 事業転換にコストがかからない
“すぐ売却した資産額”と”スケールした場合の資産額”を両方提示したうえでしっかりとご説明しました。
私たちの提案をご納得頂き、一緒になって事業を再構築することが決まり、事業拡大に邁進することが決まりました。
新しい目標設定
スモールビジネスで最も重要な目標設定ですがアイケア様の場合はスムーズでした。
『目元美容の権威を獲得して、より多くのサロンでアイケア施術がサービス提供される市場の実現』
こちらがアイケア様の新しい目標となりました。
目元の美容に関しては元々市場があり取り組むサロンもありアイケア様は後発でしたが、施術効果と業界との接点が強く、権威を取るには時間の問題だと確信しておりました。
また、権威を取ることと、売上・利益が上がることをイコールにする設計も合わせてこのタイミングで仕込んでおりました。
中期計画を中心とした事業計画書の作成
目元専門リラク&エステアイケアをスケールするには、自店舗以外で売上を作る必要がありました。
ECでの関連商品販売やFCでの店舗増加など、様々なパターンでマーケティングを実施した結果、アイケア様と相性が良かったのがフランチャイズでの店舗展開でした。
フランチャイズで事業計画書の作成を進め、並行してFC店舗の実証実験を開始しました。
事業計画の完成
当社の事業計画書は他のコンサル会社と最も違うところは、実証実験を含めて作成されるところです。
机上の空論では資金調達のフェーズでつまずくことが多いので、あらかじめ事業計画書の段階で実施しています。
そして、実証実験での事業モデルの変更も付き物です。アイケア様も例外でなく、走り出してからわかる問題点や”もっとこうすれば良いのでは!?”が見えてきました。
アイケア様の直近の目標は”目元美容の権威を獲得して売上をスケールすること”なので、サロンFCで一番問題となる”加盟店の安定的な売上維持”が工数の面で大きなリスクになる可能性が高いと判断しました。
もう少し噛み砕くと、FC店舗の教育やコンサルに時間を掛けるより”EYECARE”の名前が一人でも多くの一般消費者に届けるために時間とコストを使ったほうが良いと判断しました。
ただ、FCとのビジネス相性は良いので基本形は残して、加盟金を0円にした《シェアリングサービス》にビジネスモデルが完成しました。
コストシミュレーションも良く、テスト導入した店舗の売上実績も申し分無かったので法人化が決定し、いよいよ資金調達のフェーズに入ります。
資金調達
アイケア様の資金調達は公庫を前提に進んでいましたが、取り組みを応援して下さる業界関係者(投資家)の方がいたので、借り入れはせずにベンチャーキャピタルを含めて資金調達することにしました。
この様なケースは一般的ではありませんが、VCの普及や個人投資のブームにて多く手掛けるようになりました。
PELでは、この様な資金調達も多く調達実績があるので、資金調達=公庫(銀行)からの融資とはならないようなご提案が可能です。
また、アイケア様の場合は、現物出資をうまく活用することで必要資材を効率的に収集することができて、将来的な物資調達のリスクを減らすことにも成功しました。
*中小企業庁(中小企業支援センター)の皆様、ご尽力有難う御座いました。
法人化の後、事業の安定化
法人化後の初めの課題は、今までの店舗運営にプラスとなる加盟店の募集でした。
少しの不安材料はありましたが、テストマーケティングの通り募集と同時にチラホラ申込がありました。
実績が無いサービスなので、問い合わせが殺到する訳ではありませんが、少しの問い合わせでも嬉しい思いで溢れておりました。
今まで培ってきた自信と、加盟店への想いのこもった対応で、問い合わせからの契約率はとても高く3ヶ月で8店舗まで加盟店が増えておりました。
店舗の売上の方は、今まで通り施術予約は埋まり常に1週間は予約が埋まっている状態が続いています。
“店舗の売上”と”シェアサービスの売上”が掛け算となり、法人化してから売上は右肩上がりで成長しております。
最近では、正社員も増やしているようで今後もアイケア様の発展から目が離せません!
まとめ
アイケア様の事例紹介はいかがでしたか?
シェアリングヘルス様との契約期間は終了しており、弊社としてのコンサル業務は行っておりません。
ただ、私も役員として参画しているので今でも業務を行っております。
初めは”気軽なご相談”でも仕事を通して、人の成を見て『長く付き合えるかも』とお互いが思える関係作りがとても好きです。
なので、全てのお客様に契約期間が終わったとしてもたまに情報交換は行いたいですし、必要なときには呼び出して頂きたいです。
仕事でなにかお悩みの方がいましたら、一度お茶でもしながら、将来の話をしてみませんか?